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本日ご紹介するのは1920年代製、ELECTION社の銀無垢・防塵ケースのクロノメーターです。

ELECTION社は1850年代に「A BRAUNSHWEIG」として設立され、1900年のパリでの展示会に出展しており
1914年のベルンの展示会においては特賞を受章したメーカーです。
また、シリンダー&レバー脱進器、シンプル&コンプリケーション、リピーター
クロノグラフ、オートマタ、カレンダー時計、グランソリネ、クロノグラフ等
全ての種類のウォッチを作製していたそうです。

ELE.jpg ELE (1) ELE (4)

この時計の精度は当時のクロノメーターの性能はありませんが、
ゼンマイ全巻でDU約+15s/d、12U約±0s/d、3U約+30s/d、6U約+10s/d、9U±0s/dで
実際に左腕に装用したら3日で約1分の進みでした。
また、テンプも約260°はブンブン振っていて元気そのもの。
約80年前の年寄りにしたら結構いい線いっていると思います。

なお、ケースもコンディションが良く、
文字盤のポーセリング(セト干支)は目視できるダメージはありません。

コハゼは何故かオリジナルではなく、バネをコハゼ代わりにしておりますが、
それ以外では綺麗な状態を保っています。
ELE (5) ELE (6)
機械は16石・5振動、巻き上げ(ブレゲ)ヒゲ、バイメタル切りテンプで昔の懐中の雰囲気プンプンです。

ケース径は約31.5mm、厚さ約11.5mmで竜頭が外ケースにはなくとてもスッキリしていて
ラグも可動で作りも良。
↓ベゼルはスクリューになっていて、風防を外すとこんな感じ。
ELE (2) ELE (3)
ケースを逆さまにしてインナーを取り出し↑竜頭操作をします。

そして、インナーケースの裏ブタには1914年にベルンで特賞をとった宣伝が誇らしげに刻印されています。
ELE (7)

コハゼがオリジナルなら完璧なのですが、それはご愛嬌として
ケース・文字盤のコンディション、機械の精度&テンプの振り等々、
80年前のジジイとはいえ、まだまだ若モンには負けない実力十分な一品でございます。
 2010_01_31




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