裏押え 作製

Category: 時計修理  

「裏押え」は竜頭を引っ張って
時刻合わせの位置にする時にパチパチ言わせる部品です。
古い時計はこの先端が良く折れる。交換部品が有れば良いのですがほとんどありません。

まあ、極端な事を言えば、無ければ無いで精度とかには関係ないのですが
竜頭操作の時に「カチッ」と言うクリック感がなく気持ち悪い。
ですので、作りました。

今回の裏押えはオメガの「Cal.455」で、オメガ初の女性用自動巻き時計です。
レディースは部品が小さくてとても作りにくい。
しかも、折れた先端部分があれば、その通りにコピーすれば良いのですがそれも無い。
で、以前時計研究会だったか古典時計協会だったかでの講習で
「K氏」に教わった方法で挑戦しました。

まず、オシドリと言う巻真のストッパー役も勤める部品のダボ(棒)を
オシドリを留める2箇所のネジ穴からケガキ用のコンパスで計り、
裏押 裏押 (1)

それを加工する鋼材にネジ穴を軸にしてケガキます。
裏押 (2)
そうするとご覧のようにバッテンができ、そこがオシドリのダボとの接触点になります。
ちなみに壊れたオリジナルの部品は、鋼材にハンダ付けして
ちょっとやそっとじゃ剥がれない様に固着しております。

で、穴はマイクロドリル、型抜きは糸鋸で切ったり、
ルーターで削ったりして整え、仮止めして微調整。

その後に焼入れ。
ここで、気を付けなくてはいけないのが
バーナーで真っ赤にすると細い部分が曲がってしまいます。
それを防止するため、板を背に当てマッカチンにして急速冷却。
裏押 (6)

それからサンドペーパーで一皮剥いて焼き戻し。
乱暴にすると確実に細いところが折れます。ですので、本来の私の地で優しく優しく・・・。

剥いた所で焼き戻し。
私の好みの戻し色はちょっとだけ薄い青。
裏押 (3)
画像では群青色に近い青ですが実際はもっと薄い色です。

その後またサンドペーパーで皮を剥き、
機械に装着して折れずにパチパチ言えば完成。パチパチパチ・・・(拍手)
裏押 (4) 裏押 (5)
ちなみに、左がゼンマイ巻き、右が時刻合わせのポジション。

明日はこの部品を作ったオメガCal.455をご紹介します。
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 2010_03_28


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